Atelier Filondor

サイズ直しできない指輪は“プチリフォーム”という選択

サイズ直しできない指輪は“プチリフォーム”という選択

アシスタントアドバイザー高井です。

お持ち込みいただいたのは、ゴールドとプラチナが重なったコンビの結婚指輪。

サイズ直しをご希望でした。

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実はこのコンビデザイン、以前とても人気があり、お持ちの方も多いスタイルです。

「金もプラチナも両方使いたい!」そんな思いから選ばれる方が多かったのだと思います。

けれども、このタイプの多くはサイズ直しがとても難しいのです。

金とプラチナは融点や硬さ、伸び方がまったく異なる素材。

サイズを大きくする場合には一部分を切断してロー付け(溶接)するのですが、金が溶ける温度ではプラチナが溶けてくれず、プラチナが溶ける温度では金は固体でいられないほど溶けてしまいます。このため通常の技術では変形や破損のリスクが高く、きれいに仕上げることができません。

費用をかければレーザー溶接という手段もありますが、ご着用を続けるうちに割れてしまう例が多く、決定的な解決策といえないのが難しいところ。

私自身の結婚指輪も同じようなコンビのデザインリングですが、購入当時、「サイズ直しできません」と言われた記憶はあいまい…。

そこで今回は、お客様とご相談のうえ、違う指で楽しんでいただくことにして、指輪全体に彫刻を入れることにしました。

大掛かりなリフォームでなくても、少しデザインを加えるだけで新しい気持ちになれるのです。

同じように悩まれている方にお伝えしたいのは、【サイズ直しができない=終わり】ではないということ。

「次のステージへ進むきっかけ」としてプチリフォームを選ぶのもおすすめです。。

思い出の指輪を、これからの時間にも寄り添うかたちに見直してみてはいかがでしょうか。