Atelier Filondor

赤銅の磨き直し

赤銅の磨き直し

クラフトマン加藤です。

お客様から赤銅の指輪の磨き直しをお預かりしました。

赤銅は使い込むことで表面が酸化し、徐々に味わい深い色へと変化していきます。

その経年変化こそが魅力のひとつですが、今回はしっかり磨き直しと再仕上げ・再煮上げを行いました。

こちらがお預かりした状態の指輪です。

落ち着いた風合いが出ていますが、今回は磨き直しのとのご希望。そこで、表面を磨き直すとともに再び赤銅らしい色合いを引き出す仕上げをしていきます。

こちらが磨き直した後の状態です。

磨き直した直後は、赤みを帯びた銅色に変化します。そして煮上げ後は、しっとりとした深い青紫のような色味に変わります。

写真では少し伝わりにくいのですが、実際には濃い紫がかった黒のような、艶のある落ち着いた色になっています。

まさに赤銅ならではの静かで深い表情です。

磨き直しでお預かりする指輪は、お客様それぞれの使い方や時間の流れによって、ひとつひとつ異なる色合いを見せてくれます。

磨きながら、こういう風に育ってきたんだなと感じられるのが、赤銅という素材の面白さでもあります。

もちろん、使用していた状態の落ち着いた風合いも素敵ですが、ときどき気分を変えてピカピカの状態に戻してみるのもおすすめです。

新たな表情をまとった指輪とともに、また日々を新しい気持ちで過ごしていただけたら嬉しいです。

最近あまり着けていなかったけど、また使いたくなってきた

記念日に合わせて、少し整えておきたい


そんなときは磨き直しがおすすめです。