

ブライダルリングは通常、「高温で溶かした金属を型に流し込んでリングを成型、余った金属を削り、磨いて完成」という単純な工程で大量生産されている。これが結婚指輪に文字通り「シンプル」なデザインが多い理由だ。しかしMIORINGは「効率」や「大量生産」とは」一線を画したプロセスで製作される。そこにはどんな人間達の手があり、想いがあるのだろうか。

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ブライダルリングのデザインに要求されるものが、一般的なそれとは異なるのは意外なポイントだ。デザイナーの杉山は日本の伝統的モチーフからインスピレーションを得て、ジュエリーとしての美しさを最大限引き出しつつ、違和感無く二十四時間着用できる「つけ心地のよさ」と、数十年を共にできる「耐久性」を常に考えながらデザインを手掛ける。
「一生を共にするリングだからこそ、十年後の姿まで想像してデザインする。」というこだわりが全てを物語っている。 |
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MIORINGの製作工程は、困難の連続とも言える。1000℃を超える超高温で溶解される桜ゴールドは、ほんの1%の配合の違いで美しさが変わってしまう。裸眼で直視できない程眩しく溶けた金属をみつめてタイミングを計ることで、桜色の金属は精製されていく。困難を越えなければ生まれない美しさが確かにあるのだ。
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成型された金属は、MIORINGになるために様々な加工が施される。
和紙の表面を表現したシリーズでは、なんと実際に和紙を貼付けた上で金属を溶かしこんでいる。当然表情は全て異なり、世界でひとつだけの指輪となっていく。また、絆を表す「縄目」を表現するには、金属を細長く伸ばし、実際に金やプラチナで「縄」を作ってしまうのだ。美しさを追求するためには、常に「本物」にこだわる。手間を惜しまない姿勢はこんなところにも隠されていた。 そして、納品前。作品は厳しい目で吟味される。指へのフィット感、ダイヤのセットまでチェックは多岐にわたる。 素人目にはわからない程でも、美しくなければ容赦なく潰され造り直される。 |
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MIORINGの特徴ともいえる彫刻。ここには華やかな江戸時代、刀の鍔(つば)や簪(かんざし)を彩った「江戸彫金」の技法が使用されている。
海外の彫りは彫刻刀を手で押し、何度も筋をつけて彫っていくのに対し、こちらは鏨(たがね)を持ち、小さな金づちでコツコツと叩きながら彫っていく。一発勝負でやり直しがきかないのと引き換えに、叩いた数だけ面が生まれ、ミラーボールのようにキラキラとした輝きが得られるのだ。わずかな違いだが、美しさ追求した結果、古来からの伝統技法にたどり着いた。 もちろん、この技法で誰にでも彫れるわけではない。MIORINGは江戸時代から系譜の続く「現代の名工」(厚生労働大臣表彰)である「清水洪政」が丁寧に彫り上げている。「芸術品」として、「工芸品」としての至高の美しさを追求した結果だ。 |

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MIORINGは、年月を経た際の美しさにも配慮している。通常のリングは傷付き、輝きが曇ることで美しさを欠いてしまうが、MIORINGは彫刻、和紙、鎚目模様といったテクスチャのおかげで、傷から何とも言えない「味」が生まれてくる。「育てるリング」と言われる所以だろう。年月を経て、お二人だけのMIORINGに育つというわけだ。今現在の美しさだけでなく、時間が経過した後でも美しさを保っていられるかということがウェディングリングにとって大切なことだと思い知らされる。
「手間がかかりすぎる」という人もいる。しかし、一生に一度きりの出会いを大切にして、想いを伝え続けることこそ、本当のウェディングリングの役割だと、彼らは固く信じている。そのための手間など、惜しむ理由があるだろうかと。 MIORING。そこには隅々にまで「一期一会」という日本の心が生きている。ぜひ手にとって確かめて欲しい。 |
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